
- 体の硬さがネックになりポーズが上手くできない
- もっともっとヨガが上手くなりたい
と思っている人または初心者さんに向けて、
今回は『ポーズを軽減させる事の大切さ』について書きます。
読み終わった後に新しい視点が加わり、
レッスンへの取り組み方・考え方が変わるキッカケになれば嬉しいです。
目次
積極的に使ってほしい【ポーズ軽減法】
◇軽減法とは?
シンプルに言うと、ポーズをサポートする方法の事。
ヨガブロックで高さを出したり、ヨガベルトを使って届かない部分を補います。
※プロップスを持っていなくても座布団・タオルで代用できます。
例①胡座(あぐら):
座布団やタオルをお尻の下に入れて高さを出し、股関節の硬さを補うことで骨盤が立ちやすくなり、座りやすくなる。
例②座位の前屈:
手で足のつま先を無理に掴もうとせず、タオルを使って補うことで、上半身の歪みを防いでストレッチすることができる。
「体がカタイ人の為のヨガ教室」ではこれらの軽減方法を積極的に伝えながらレッスンを行いますが、
受ける側の心理としては「なるべく軽減を使わないでポーズを完成させたい!」と思うのが普通ではないでしょうか?
私もかつてはそうだったし、形にこだわってしまう気持ちはとっても良く分かります。
しかし体が硬い人や上達を望む人ほど、積極的に軽減法を使ってトレーニングを継続して欲しいのです。
◇その効果は?
①自力で伸ばせない部分にアプローチできる
例えば苦手なポーズがあったとします。
ポーズが難しい理由は、お尻の硬さか?骨盤の歪みか?股関節の可動域か?
もしくは足首の硬さか?手足の長さの問題か?…
それは人により千差万別で非常に複雑なのです。
明らかなのは今の身体では「ポーズに必要な部分を上手く伸ばせない」という事。
自力でアプローチできない部分にしっかり効かせる為に道具を使います。
ポーズを軽減して、繰り返し練習することが変化・上達に繋がっていく。
身体を変化させるには日々の地道な取組みが必要なのです。
辛い思いをして無理やり頑張るより、できる範囲の中で練習を重ねる方が実は効率がいいです。
だんだん慣れてきて、身体の変化が感じられるようになったら軽減を外して挑戦してみて下さい。
②代償動作を予防する
代償動作とは:無理にストレッチをしようとする事で本来効かせたい場所ではなく別の筋肉・関節を使って庇おうとすること
私がよくやってしまっていた例で説明します。
- 座って前屈する時に手で足の指をつかみぐいぐい引っ張る動き
これは、腿裏の柔軟性不足を補う為に背中を丸くして肩を前に出し、上半身の力で前屈を深めようとする代償動作です。
やりすぎると肩甲骨の位置が上がって外側に広がり、肩が前に入って悪姿勢の原因になってしまいます。
腿裏が硬くて骨盤が立ちづらい場合は、タオルやブロックでお尻の高さを上げると前に傾きやすいので試してみて下さい。
完成形だけに拘ろうとすると、身体は無意識に違う場所で補おうとしてしまうので、
慣れていない人は特に、軽減を使う事をお勧めします。
◇柔軟性向上への気付き
私自身もできない事がたくさんあるので、日々軽減法を使いながら練習しています。
そして最近あらためて「身体の柔軟性」について気付きがありました。
それは、柔軟性を高める為には「筋力が必要」ということ。
普段使えていなくて弱く縮んでしまっている筋肉は、ストレッチしようとしても上手く伸縮しません。
やってもやってもなかなか変化が感じられない人は、筋力不足も意識してみて下さい。
例えば股関節やお尻の硬さが気になる人は、お尻を鍛えてみるとか
胸の硬さ、姿勢の悪さが気になる人は、背中を鍛えてみるとか
柔軟性へのアプローチはストレッチだけではなく、
正しく筋肉を使えているか?と言う視点も必要です。
ヨガのパフォーマンスを向上させる一つのアイデアとして参考にしてみて下さい。
◇ヨガはポーズが全てではない
そして最後に伝えたいのが、ヨガのモチベーションについて。
皆さんが教室でヨガをするにあたり、最も大切にして欲しいのは
「身体を通して今の自分を知ること」
この教室はポーズができるできないを競う場所ではないのです。
今の自分を観察し、ヨガを通して心鎮まる時間を過ごしてくれたらいいなと思ってます。
プロフェッショナルではなく、
普通の人達が普通にヨガをする場所を目指しております。
無理なく続け、ヨガを楽しむ為に、ぜひ積極的に軽減法を使って下さい。