- なんとなく気分が晴れない。
- 毎日が楽しくない。
病気にはならなかったとしても、こんな鬱々と閉塞感は誰でも経験があるはず。
この精神状態を無視してずっと走り続けると体が耐えきれず、
自律神経のバランスが崩れて病気になります。
「うつ病」や「自律神経失調症」は社会に出てみるとごく身近な病気で、
それを周囲に口外することも今では一般的になりました。
前の会社では、鬱による休職・復職は日常茶飯事で、あまり珍しいことじゃない感覚です。
私は経験者ではないので、この病がどれほど辛い状況なのかは分からないけれど、
自由に生きられるはずの日本で、どうして病気になるまで自分を追い詰めてしまうのか?
今回はその理由と打開案を考えてみようと思います。
目次
【狭い価値観は鬱の要因】世界を広げてみよう。
◆「あるべき」に追い詰められる。
自分の体が悲鳴を上げるまで自分を追い詰める訳は、
「こうじゃなきゃいけない」という価値観の中で生きようとするから。
- 男だから強くなきゃ。
- 女だから綺麗でいなきゃ。
- 父親だから稼がなきゃ。
- 母親だから子育てしなきゃ。
自分が属しているグループ:性別、国、社会、会社、仲間。
にはそれぞれ常識や価値観・ルールがあり、
集団で安心して生活するには、ある程度の秩序・価値観の一致が必要だから、ある意味当たり前ですよね。
でも、この概念にハマれないとそこに居るのがしんどくなります。
本当の自分を偽って合わせようとするから、どんどん苦しくなる。
◆世界に価値観は無数にある。
この『見えない価値観』は、場所・コミュニティの数ほど無数に存在しています。
例えば、インドでコロナが急激に蔓延し、連日ものすごい数の感染者が報じられました。
蔓延のきっかけとなったのは、ヒンズー教最大の宗教行事「クンブメーラ」。
インド北部の聖地で400万人以上の巡礼者が集結し、マスクせずにガンジス川で沐浴したそうです。
私たちの常識からすれば考えられない事だけど、この場所にいる人達にとってはこれが常識。
昔からヒンズー教文化の中で生きてきた人達にとって、この12年に1度の行事に参加しない事の方があり得ないのでしょう。
それほどに、今の自分の価値観は、所変われば当たり前では無い。
自分を縛っている概念は、すごく多種多様で曖昧なモノなんです。
◆居場所を選択しよう。
苦しいと感じる時に、絶対そこにいなきゃいけない理由はない。
住む国も、働く会社も、仲良くする友達も、私たちは選ぶことができます。
戸籍上の性別だって今は変えられます。
苦しい時、選択の自由があるのになぜその場所に固執して倒れるまで頑張ってしまうのか?
- 真面目だから?
- 辛くても耐えるのが美学?
- お世話になった人に義理立てしたい?
- 育んできたモノを捨てるのが怖い?
日本的概念で考えると理由はいくつも挙げられるけど・・・
私はただ視界が狭くなっているだけと感じます。
外に目を向けて違う世界を知れば、解決できる考え方はたくさんある。
その場所で苦しんでいる人は、そもそも居場所を変えるというアイデアさえ持っていない事が多いです。
経済的理由で選択できない?
私は基本的に自分の居場所は自分で選ぶ考えをベースに生きてますが、
人と対話していると、経済的理由からその場所から離れられないと考える人が多い気がします。
選択の自由を持つには、つまり経済的自立が必要。
そのためには当然、言語の勉強や技術の習得、努力が要ります。
でもそこまで意識高く頑張らなくても、健康な体があって、色々と望まなければ、
自分が食べていく収入を得るのはそこまで難しい事じゃないと思うんです。
特殊な能力が無くても、選り好みしなければいくらでも生きる方法はある。
更に経済的余裕・選択の幅を広げたいならば、常に自分をBRUSH UPする必要がありますが、
お金がかからない生き方や、できる範囲でキャリアが開ける仕事は調べればたくさんあるはずです。
◆違う世界を見る為に、持ち物を一度捨ててみる。
違う世界を頭で知る方法はたくさんあります。
- 映画・小説など異文化に触れる。
- ドキュメンタリー番組を見る。
- 外国文化を勉強する。
今の生活を大きく変えないで視野を広げる方法もあります。
- 色んな人に会う。
- 旅行に行く。
でも、身を持って違う世界を体感するなら、今持っている何かを捨てないといけません。
- 職を手放す。
- 家を手放す。
- 人間関係を手放す。
今の環境が自分を苦しめていると分かっていても、手放すのは怖い。
何かを手放す事はなかなか出来ないんです。
でもこういう考え方はどうでしょう?
一回離れてみて、本当に自分に必要だったら戻ればいい。
それが自分にとってどれだけ大事なのかは失ってみて初めて気が付く。
こんな経験をしたことありませんか?
毎日が当たり前に過ぎていくと、些細な日常の大切さは徐々に薄くなります。
一度外に出て違う世界を経験してみると、当たり前のようで有難かった事に気付ける場合もあります。
その気付きを得るだけで、日々のモチベーションは変わってくる。
今の持っている物を捨てないと、新しい何かは手に入らないんです。
難しいけど「思い切って捨てる」は大事な気付きのある方法です。
◆自分の意思を持てる場所をつくる。
最近は、多様性という様々な在り方が尊重される社会になりましたが、
日本人は組織への帰属意識・はみ出る者を排除する意識が強いので、
少数派だった時、同調圧力に負けない強さが必要です。
「皆はこうだけど、私はこう思う。」
がなかなか言えないのが、日本人の生きづらさでもあります。
「長いモノに巻かれる」や「鈍感力」は、組織内で上手く生き延びる為に、時には必要。
私もたくさん磨いてきました。
だけどその力をあまり育てすぎると、いつのまにか自分の芯は無くなって、
誰の為に働いて、何の為に生きているのか分からなくなる時が来ます。
そうなってしまうと途端に、
- なんとなく気分が晴れない。
- 毎日が楽しくない。
活力が起きなくて、自律神経失調症やうつ病の入り口につながります。
体調を崩すまで頑張ってしまう前に、自分はいつでもそこから脱出することができる。
今とは違う価値観で成り立つ世界があると知っているだけで、気持ちは楽になれます。
「こうじゃなきゃいけない」
「こうあるべき」
無意識に自分を縛る絶対的価値観は、ほんとうはごく狭い世界のルールなんです。
あとは、趣味でもいいから100%自分の意思でコントロールできる世界・場所を一つでも持っておく事をおすすめします。
まとめ
- 倒れるまで自分を追い詰めるのは、狭い価値観の中で生きようとするから。
- 世界は多様。居場所は自分で選択できる。
- 選択の自由を持つには、経済的自立の努力を。
- 新しい世界に行くには、何かを捨てる必要がある。
- 違うと思ったらいつでも戻れる。
- 自分が意思を持つ世界を一つでいいから持っておく。
私は図らずも、3つの会社で働く経験をしました。
確かに転職は面倒でパワーがいるけど、複数の働き方を知っているだけで価値観は広がり、逃げ道が増えます。
価値観は居場所でかなり左右されるから、
海外在住経験がある人は苦労と引き換えに、さらに自由な視点を持っているんじゃないかと思います。
自分が生まれてきた所が居心地のいい場所とは限らない。
苦しい時は我慢しないで、自分の世界を広げる一歩を踏み出してみよう⛵!