- あなたは、週に何時間残業しますか?
- 平日の夜や週末に、自分の勉強をする時間と体力は残っていますか?
自己スキルアップの為に資格の勉強したくても、
現状の仕事に忙殺されてできない!
これめちゃくちゃあります。というかこれがリアル。
私の経験上、コンスタントに定時で帰宅できる状態ならできるかなと思います。
残業の多い環境下で、さらに自分の勉強をするなんて到底ムリ。
今回は時間が確保できない人に向けて、ノー残業を習慣にするためのマインドセット、その戦略について書きます。
目次
『ノー残業のススメ』個の価値を高める為に。
終身雇用の時代は終わり、長時間労働が評価される時代も終わりました。
2018年6月に「働き方改革関連法」が成立し、その後も現代のライフスタイルに合わせてどんどん改定されています。
企業はその新しい流れに対応するために「働き方改革」「残業時間削減」「ノー残業day」などのワードが、昨今飛び交うようになったのです。
ほんの10年程前はまだまだ多数が長時間労働至上主義でしたから、
ずっとそうやって戦ってきた人達にとっては、今までのやり方が通用しなくなって困ったでしょう。
転職しなくても、時代は変化する。考え方も需要も変わる。
あなたの「個」の価値を高めようと思うなら、定時に帰れる習慣を作りましょう。
なぜ残業してしまうのか?
一日8時間働いたら疲れるし、お腹もへる。
望んで残業する人はいないはずなのに、なぜ制限されるほどに働いてしまうのか?
◆たくさん労働することが正義・当たり前の時代。
1945年に終戦を迎えた後、1955年~1973年までの18年間を日本の高度経済成長期と言います。
その時期、日本経済はなんと年平均で9%の成長を遂げました。
技術を革新させるために、日本人はめちゃくちゃ働きました。
その後バブルが弾けて成長が鈍化しても、そのマインドだけが日本人の中に根強く残っています。
「お疲れ様です」は日本独特の挨拶で、たくさん働いて疲れる様子に「様」をつけて、その姿勢を称える意。
つまり、たくさん働くことは称賛・評価に値したのです。
確かに長時間働いた人がいたら、「偉いね。」と私も思います。
でもそれを日常的に繰り返すことは、国にとっても、個人にとっても、もはやコストパフォーマンスが悪いです。
◆残業はコスパを考慮してやるべき。
近年の日本のGDP(経済成長率)は1%にも満たなくて、ほとんど成長していません。
IT技術も進化して、労働力の代替えとなるAIもいる。
鬼のように伸びていた時期と違い、がむしゃらに働く必要はありません。
がむしゃらよりも、意識すべきなのはコスト観点。
残業にはコストが掛かる。
従業員が残業すればするほど、会社には経費が発生します。
もしあなたが経営者なら、合格レベルのアウトプットを、より低コストで完結してくれる人の方が有難く感じませんか?
企業が「残業時間管理」をしたいのは働き方改革の流れもありますが、
従業員一人一人に「その仕事は本当に今日残ってやる必要があるか?」を正しく判断させる為。
そこに本質があります。
◆残業過多はむしろ評価マイナス。
周囲より長時間働いても、それを理由にプラス評価される事はありません。
もし成果が伴わなければ、ただコストを使っているだけで、むしろマイナス点。
そういったところも、経営が厳しくなればなる程どんどんシビアになっていくでしょう。
もし、労働時間の長さが評価に比例する会社があるとしたら、その会社はものすごく経営効率が悪いです。
◆業務量が多すぎて終わらない。
現実には、やることが多すぎて帰れないこともあります。
ただそれが長期的に続いているのなら、組織としては調整が必要。
個人の責任感が強いのは良いことですが、それは効率的なチームではありません。
もし一人に業務が集中しているなら、マネージャーはそれを周りに分散し、改善する必要があります。
なぜなら、勤務時間が長く疲れている人がやった仕事はミスが多いから。
組織・チームワークとはそういうもので、互いに協力できるのが利点でもあります。
その仕事はあなたがやらないと回らない訳じゃない、早く正確にできる人がやるのがベストです。
◆組織への帰属意識がそうさせる。
日本人は「集団に属している意識」が強いので、組織からはずれる行動を嫌います。
「仕事は終わっているけど、皆がまだ働いているから帰りづらい・・」こんなふうに感じることありますよね。
この無用な意識を打破する為に、「働き方改革」「残業時間削減」「ノー残業day」という名目があるのです。
時代の追い風を利用して、定時に堂々と胸を張って帰りましょう。
私は定時にバシッと帰れる人はむしろ優秀な、自己管理ができる人と思ってしまいます。
◆常習的な残業は個人においてもメリットはない。
①体力を消耗し、身体のエネルギーが下がるから、ベストパフォーマンスが出せない。
あなたが20代ならまだまだ元気かもしれないけれど、その体力は今後緩やかに低下していきます。
②体が疲れるとメンタルも疲弊する。
心と身体は繋がっているので、疲労が溜まるとメンタルバランスも崩れやすくなり、休職のリスクがあります。
③趣味・プライベートの世界を構築できない。
生涯会社の中で生きる人はいません。全員いつかは退職します。
- 将来のキャリアアップの為の勉強時間。
- 交友関係を広げる趣味の時間。
- 結婚して子供が生まれたら家族の時間。
会社の外の世界を作る時間が必要です。
目の前の仕事に夢中過ぎると、いつのまにか個人の人生を考える時間が無くなります。
時には「仕事が楽しい、もっとをやりたいから残業したい!」という瞬間もあるかもしれません。
そのやる気が会社の需要とマッチしているなら、たくさん働きましょう。
会社の意図に反してむやみに残業すると、絶対に評価は上がらないし、むしろ業務を削られてしまうかもしれません。
④残業代がもらえるはたいしたメリットではない。
もっとお金が欲しいなら、労働時間(残業代)を増やすのではなく、時給(基本給)を上げる事に注力した方が、圧倒的近道です。
残業代は臨時収入くらいに捉えておきましょう。
現実的に自分の時間を生み出すには、残業週1~2回が理想的。
空いた時間を何か自分を充実させることにあてる方が、長い目で見てよっほど豊かになります。
ノー残業に必要な自己管理能力。
じゃあ、残業はどうやったら減らせるのか?
◆業務マネジメント。
労働時間をコントロールするには、まず自分の仕事をマネジメントしないといけません。
他人に主導権を握られていたら、予測できない要求に日々答えるだけで、コントロールできません。
当然、上司・顧客先から要求を受けることは多々あると思いますが、
重要なのは自分の能力・求められているモノを正しく理解して、
「イエス」「条件付きのノー」がはっきり言える強さを持つこと。
ビジネスの場面でポジティブに「ノー」を伝える方法についてはこちらの記事に書きましたので、興味があれば読んでみて下さい。
日々の仕事整理術については、それはこちらの記事でまとめています。
◆残業しないキャラ作り。
意図的に自分のキャラクターを設定することは、ものすごく大切です。
ここが自分らしく設定できれば、それに合わせて自然と周囲が行動してくれます。
例えば、あなたの部下にA君とB君がいたとします。
◇いつも定時で仕事を終わらせて帰るA君。
定時10分前に帰宅準備をするA君に、用事を頼むのは気が咎めませんか?
明日で済む事なら「いいか」と思って止めますよね。
◇いつも20時過ぎまで残業しているB君。
19時にどうしても今欲しい資料が発生。
簡単で10分程度で終わる仕事だから誰に頼んでもいい。
「B君はいつも残業しているから今日もいるかな。彼に頼もう!」ってなりませんか?
これがキャラクターの違いです。
すごく些細な事だけれど、『いつも残業しないキャラ』を設定してしまえば、
周囲が勝手に忖度して、スルーできる網がいっぱいあるのです。
まとめ
私が直近まで働いた会社は、大きな企業で残業時間はかなり厳しく管理していました
実践してみると分かりますが、残業しないで帰るコトは単純に楽かと言ったらそうではなく、
自分のノルマを時間内で終わらせるために、必死で業務管理して、毎日ヘロヘロになっていた記憶があります。
逆に残業する日は、「今日は時間の縛りがないー」と少し気が楽になるくらいでした。
残業が日常化することの怖さは、それに体が慣れてしまうコト。
少しずつ不摂生になっているのも、自分のキャリアの思考が停止している事にも、気付かずに時が進みます。
毎日の積み重ねは素晴らしくもあり、時に恐ろしくもあります。
この記事を読んだあなたが、少しでも自分の時間・人生を手にすることを願っています。