みなさん空腹って得意ですか?
得意な人はいないですよね。私はものすごく苦手です。
お腹が空くと集中できなくなるし、外出先ですぐ食べられないとぐったりしてしまいます。
人とは比べられないけど、なんとなく個人差があるように感じ、この急激な空腹感には何か原因があるのでは?
上手くコントロールする術はないかと色々調べてみました。
今回は「空腹コントロールの方法」について書いていきます。
目次
本物の空腹を手に入れよう~断続的ファスティングプログラム~。
激しい空腹の原因は血糖値の急降下。
朝ごはん食べてまだ2~3時間しか経っていないのにお腹が空くことありますか?
エネルギーは十分足りているはずなのに食べ物を欲してしまう。
この理由は血糖値が急激に下がるところにありました。
血糖値とは:血液中のグルコース(ブドウ糖)の濃度。
食事をして体が炭水化物などの糖を吸収すると、血糖値は上がります。
そうすると、すい臓からインスリンというホルモンが分泌されて、血糖値が過剰に上がり過ぎないように調節をします。
インスリン分泌量は血糖値の上昇速度と比例すると言われ、
急激に血糖値が上昇すると、その分インスリンは大量に分泌されます。
大量に出されたインスリンが血糖値を急激に下げるので、強い空腹感を感じるのです。
これが糖の摂取による低血糖症『シュガークラッシュ』または『血糖スパイク』。
シュガークラッシュは頭をぼんやりとさせ、食への強い渇望をもたらします。
これが偽物の空腹感の正体。
早食べ・食べ過ぎによる血糖値の乱高下を繰り返すと、必要以上に食べてしまう悪循環に陥り、肥満・糖尿病の要因になります。
血糖値コントロールには「GI値」が参考になる。
シュガークラッシュを避ける為に心がけたい習慣は、
- よく噛んでゆっくり食べる。
- 野菜→タンパク質→炭水化物の順番で食べる。
- 糖を大量に摂取しない。
などがありますが、低GI食品を選ぶことで、食後血糖値の上昇をゆるやかにすることができます。
同じ炭水化物でも、食品によって血糖値の上がりやすさは違い、食後血糖値の上昇度合いはGI値(グリセミックインデックス)で分かります。
数字が大きい程、血糖値上昇作用が高い。炭水化物では、パンのGI値が一番高いです。
空腹時に菓子パンを早食いするのが一番血糖値を上昇させるんですね。
普通にやってた気がします・・・。
最近「低GI食品」はたくさんありますが、空腹時は大豆を使った焼き菓子「SOYJOY」がいいらしいです。
味も美味しいし、手軽に買って食べられるのでおすすめです。
もう少し別のアプローチない?
血糖値の急降下はインスリンの過剰分泌によって起こり、抑える為には血糖値コントロールが有効なのは分かりました。
でもよく噛むとか、野菜からとか、甘いもの摂り過ぎないとかってもう既に意識してる・・・
めちゃくちゃお腹が減ってたりストレスが溜まってたりすると、なかなか意思の力では守れなくないですか?
この本ではインスリンを調整するホルモンについて更に深堀りし、対策を教えてくれます。
【シリコンバレー式自分を変える 最強の食事】
空腹をつかさどる2つのホルモン。
◆レプチン:満腹スイッチを入れるホルモン。
レプチンは、十分な食事をして、体のエネルギーが満たされたら「食べるのを止めろ」と脳に信号を送ります。
脂肪細胞から分泌されるホルモンなので、体脂肪率に比例して血中のレプチン濃度は高くなります。
では体脂肪率が高く、肥満気味の人の体では何が起こっているのか?
高濃度のレプチンを長期間体に循環させると、レプチン抵抗性ができます。
つまり脳はレプチンに鈍感になり、満腹のサインを受け取らなくなります。
そうするとエネルギーは十分に摂れているのに満腹にならないから、過剰に食べて肥満になるというメカニズム。
体をレプチンに敏感な状態にしておけば、必要な時だけお腹が空くように変っていきます。
「今すぐ体に何か入れろ!」という突然の危機的な空腹ではなく、
「2~3時間の猶予がある緩やかな空腹感」を得られるのです。
◆レプチン抵抗性を作ってしまうもの。
中性脂肪値の上昇はレプチンに敏感な体をつくるのを阻むので、
中性脂肪を低く保つ為に、果糖の摂取を抑える必要があります。
なので、一般的にはダイエットにいいと言われる果物類をこの本では推奨していません。
それから、有害なレクチンの過剰摂取もレプチン抵抗性を作りやすい。
※ややこしいですが「レプチン」と「レクチン」は別。
レクチンは、タンパク質の一種。定義が広く、数千種類もあります。
レクチンを多く含む食材は・・パン・豆類全般・ナッツ・ナス科の野菜など。
全てのレクチンが有害というわけではないけれど、人によりアレルギー反応があり、過剰に摂取すると体に害を与えます。
後述する2週間のプログラムではリスクのある食品は回避していきます。
また、レプチン抵抗性はインスリン抵抗性の前兆でもあります。
インスリン抵抗性によって、自力で血糖値を下げられなくなるのが糖尿病です。
◆VIP:数多くのシステムを制御するホルモン。
VIP(血管作動性腸管ペプチド)は、胃、腸、膵臓、脳など、体内の様々な場所で作られる主要な調節因子。
概日リズム・学習・免疫・ストレス・炎症など、数多くのシステムを制御・調節しています。
特に脳の働きと腸の炎症防止には不可欠で、健康なVIPをもたないと体調が悪くなります。
体がカビなどの毒素にさらされる時はVIPの生成が止まってしまうから、私たちはそういったモノを極力避けなければならない。
本の中の「完全無欠ダイエット」で穀物をカットする理由の一つが、この毒素のリスクを最小限に抑えたいから。
カビ毒リスクに関しては、こちらの記事で詳しく触れています。
VIPとレプチンは相関関係にあり、VIPはレプチンに、レプチンはVIPに制御されています。
半日断食プログラムに挑戦。
自分の体の中のレプチンとVIP値をリセットし、本物の空腹を手に入れる為に、
私は「完全無欠断続的ファスティング」を実践してみることにしました。
まず2週間の期間を設け、その間はできる範囲で下記を守ります。
- ヘルシーな脂肪を摂る。
- 果糖は抑える。
- 毒素を排除する。
- 一日18時間の断食。
ここで言うヘルシーな脂肪とは主に「グラスフェッドバター」のこと。
穀物ではなく、牧草で飼育された牛から作られた良質なバター。
最初はなじみが無くて「なんだそれは?」と思いましたが、高級スーパーで手に入ります。
値段は250gで¥1.800位、結構高いです。
このバターを料理に使ってみたら美味しくてびっくり!
なんとなくコスパばかりを気にして食品を選んでいた自分が、急に愚かに思えてきました。。やっぱり素材は大事です。
一日18時間の断食とは、前日の夕食から翌日の昼食までの間隔。
その間、朝食の「完全無欠コーヒー」で断食中の飢えから脳を守り、集中力を持続させます。
「完全無欠コーヒー」:ホットコーヒーにグラスフェッドバター10gとMCTオイル大さじ1を加え、ハンドミキサーで十分に混ぜたもの。
果たしてこの食事法で、体にどんな反応が起きるでしょうか?
きっかけの話。
元々は、健康的な生活をするのに食事制限にあまり興味がなかった私。
運動することの効果は、身をもってたくさん実感していました。
なぜ今回この本に興味を持ったかというと、私は低血糖による頭痛・体調不良をしばしば起こしていたから。
ある時、少しだけ食事の量が少なくて、食間が空いた日がありました。
翌朝、起きたら軽い頭痛。
その日は予定があったので出掛けましたが、だんだん気分が悪くなって途中で帰ろうかと思うくらい辛く感じました。
直感的に「糖分が足りない!」と思い、
栄養ゼリーを摂ってみたり、頭痛薬を飲んでも回復せず。
結局完全に治るまで1日半くらいかかりました。
その間は何にも集中できず、時間をドブに捨てたような最悪な気分でした。
ヨガで緊張型頭痛はだいぶ良くなったし、健康的に過ごしていたつもりが・・・自分のどこに問題があるんだろう?
色々調べてみた結果、シュガークラッシュが原因ではないか?という結論に辿り着きました。
調べれば調べるほど身に憶えのあることばかり、やはり私は糖分に頼り過ぎていたのかもしれません。
当たり前過ぎるけど、『自分の身体は自分が食べたモノで作られる。』
情報として頭で理解してても、実際に体調不良を経験しないと心に響かないものです。
そんな経緯で、「完全無欠断続的ファスティング」習慣を始めてみます。
その効果は1か月後位に追記する予定です!
追記:1カ月が経ちました。
現在2021年3月半ば、断続的ファスティングを始めて1か月以上が経過しました。
ファスティング中の生活。
昼食と夕食は主にこんな感じの食材中心。
- 野菜多め:ほうれん草、小松菜、キャベツ、しめじ、ブロッコリー、アボカド、ネギ、アスパラ、れんこん。
- タンパク質多め:鶏肉、豚肉、牛肉、サバ、ほっけ、白身魚、卵、豆腐。
- 炭水化物少なめ:白米、かぼちゃ、サツマイモ、蕎麦。
- デザート:ヨーグルト、ヤクルト。
- たまのおやつ:チョコ、おせんべい、クッキー、Soyjoy、エネルギー補給ゼリー。
期間中、人と外食する時は普通に定食や甘味を食べました。
外食は4回位、それ以外は100%自炊。
そこまで強度の高い運動はしませんが、毎日適度に体動かします。
- 毎日のストレッチ1時間。
- ヨガ週5回。
- 30分以上のウォーキング週3回。
最初の数日はやっぱり、お昼前にお腹が空いたり、甘いモノが食べたくなったりしました。
でも慣れてくるとあんまり気にならなくなって、食のリズムが出来てきます。
白砂糖完全カットは無理ですが、以前と比べるとかなり量は減りました。
味覚の変化。
だんだん慣れてくると、素材の味をすごく美味しく感じるようになります。
塩振っただけの野菜とか、ふかしただけのイモとか、薄味の味噌汁とか。
だから、質素な食事でも満足度が高く、あまり飢餓感は感じませんでした。
むしろそれを食べられることが毎回喜び。
これが一番幸せな変化かもしれません。
同時に、白砂糖はやっぱり中毒性が高かったんだなぁと実感しました。
体重・サイズの変化。
ダイエット効果を期待して読む方には、あまり参考にならずすみません。
家に体重計がなかったので、体重変化は不明なのと、ウエストサイズなど記録して比べてみましたが大きく変化はなし。
骨格修正の為のストレッチ・ヨガをやっているので、筋肉がついて見た目は若干変わったかなという感じです。
私の場合は、体の外側というより、内側が変化したような感覚。
すごく困ったこと。
このファスティング中に、すごく困ったのが・・・便秘気味になってしまったこと。
いきなり食生活を変えたので腸がリズムを崩したのかと思い、様子見しましたが、1か月経っても戻らず。
人によって違うのでしょうが、私の場合は朝少し胃に何か入れてあげた方が腸が活性化するようです。
あとは、炭水化物の量が足りないのも原因かもしれません。
- ごはんの量を少し増やす。
- 朝食にゆで卵やバナナをプラス。
- 朝晩の腸もみ。
この対処法で調子が戻ってきました。
結論、空腹はコントロールできたのか?
結論はYES。
やっぱりやってみて良かったです。
以前あったような、突然パワーが失われるゲリラ的な空腹はなりました。
頭痛もほぼ無く、症状はかなり軽くなっています。
食事による血糖値の急上昇をコントロールできている証拠です。
そのほか
- 顔のむくみがとれた。
- 肌色、肌ツヤがいい。
- 白髪が無くなった。
- ドライマウス改善。
こんな副産物的効果もありました!
血糖値をコントロールする食生活は今後意識しながらも、便秘・腸の汚れは体の大敵なので、
この断続的ファスティングプログラム、一旦ここで終了とします。
後日、また違う本格的なファスティングに挑戦しました。
体験談はこちらの記事にまとめてありますので、ご興味あれば読んでみて下さい!